2022年6月20日月曜日

SUZUKI アドレス110。ツーリングにはほんのちょっと心細いが通勤・チョイノリには最強かもしれない原付二種スクーター

おはこんばんちは。Takotaniです。


皆さん、原付・スクーターに求める機能・性能・特徴って何でしょうか?


スピードの速さ、現地移動の早さ、スタイリング、経済性(燃費)、装備の快適性、ラグジュアリー感、非日常感、車体価格、維持費などなど、いろいろあると思います。


私の場合は、

・現地移動の早さ

・燃費

・車体価格

・維持費

この4つを優先した結果、アドレス110に決めました。


まずは立ち位置を明確に








まず、主な使用用途として、

・片道10km程度の通勤(雨の日に限る)

・撮影への移動

・ちょっとした買い物

・400km/日クラスのロングツーリング

など、多彩な使い方をしています。これを前提に話を進めます。


私自身は、昔いわゆるすーぱスポーツやレーサーレプリカと呼ばれるバイクで峠で遊んでいた「膝擦り小僧」の時代を経て、今は二輪と言えばロードレーサー(自転車)を中心に、バイクはチョイノリや撮影の足、ちょっとしたツーリングなどに使用しています。


本記事では、アドレス110のメリット、デメリットから、どういった使い方に向いているか、を深堀解説したいと思います。


一言で結論を申し上げると、

50cc未満の経済性・取り回しの良さを持ちつつ、125ccクラスの機動力を持ち合わせるバランスの取れたバイク

です。


スペック

スズキ アドレス110は価格帯としてはボリュームゾーン。

国内の3メーカー(スクーターを製造しているスズキ、ホンダ、ヤマハ)も併せて同クラスともう一つ上のミドルクラスのスペックをまとめてみました(2021年2月時点)







こうして並べてみると、スウィッシュ125の登場でミドルクラスからボリュームゾーンに格下げされたアドレス125(以前はアドレスV125)がまったく同じ価格で性能は上回ることを考えると、アドレス110が微妙な立ち位置に笑

特徴としては、全体的にコンパクトな車体とハイパワーなエンジンでそつなくまとまっている印象です。


それではここからはアドレス110のメリットの話。


メリットその1. 安い














いきなり夢もへったくれもないメリットですが。

ただ、アドレス110、めっちゃ安いんです。


何が安いのか。3点あります。

①車体価格

②維持費

③燃費


では詳細を。


①車体価格

車体価格はメーカー希望小売価格で22万5千5百円(2021年1月時点)です。

アドレス110が登場した当時は110ccのボリュームゾーンのバイクがありませんでした。なので対抗となるバイクというとヤマハ シグナスX125やホンダ LEAD 125などがありますが、どちらもメーカー希望小売価格は30万円を優に超える中、アドレス110はまさかの22万円。

50ccの原付でもまともなものなら20万円近くするこの界隈で、まさかの110ccで22万円です。価格設定バグってんのか?レベル。

ただ、車体価格の安さには裏もあります。それはデメリットにて。


②維持費

125ccクラスなので、車検がありません。

また、軽自動車税もお安い2,400円/年。

ちなみに50ccなら2,000円。

125cc~250ccは3,600円。

251cc以上は6,000円。

250cc未満は軽自動車税が安く、とてもコストメリットがあるのが分かると思います。


③燃費

実測燃費が脅威の50km/L。

さすがにストップ&ゴーの多い街中では50km/Lは厳しいのですが、淡々と走れるような道路では燃費50km/Lが可能。

街中でも40km/Lは越えます。

また、原付二種の走行が許可されている有料道路の場合、自転車や原付と同じ値段で通行できる有料道路もあります。つよい。つよつよ。


メリットその2. 速い・早い





単純に加速や最高速が、50ccの原付に比べて圧倒的に速いです。

同じスズキのアドレス125と比べてどうか、については、低速トルクはアドレス125に軍配が上がります。

ただ中速域(50km/h以上)ではアドレス110の方が伸びがいいです(ヨーイドンで比較しました)。

排気量的に下道しか走れないバイクですが、なぜか60km/hからグンと速度が伸びます。え?何?VTEC搭載してんの?

加えてこのアドレス110、車体の横幅は50ccスクーターとほとんど変わらないため、渋滞時に少し車の脇を抜ける、といったことも割とやりやすいです(速度と飛び出しにはご注意を)。

これらの「速さ」から、目的に着くための(下道Onlyでの)移動の早さ、といった点では一級品です。


メリットその3. 原付二種である





これはもう読んで字のごとく。そのままです。

125ccにはできて、50ccにはできないことの最たる例が「二段階右折不要」「追い越し車線の走行」ではないでしょうか。

実際2段階右折は移動という観点においてはそこそこのタイムロスに繋がります。

走行車線で遅い車に詰まってしまった場合も同様。

もちろん二人乗りも可能。私も妻と何度かタンデムでツーリングに行きました。


メリットその4. 意外とロングツーリング可能


ここまでに挙げたメリットの恩恵ではありますが、意外とロングツーリングができます。

私も何度かこのバイクで1日に300kmや400km走るツーリングに出ましたが、普通に帰ってこれました(まったくストレスがなかった、ということはないのですが)。


サッと乗ってサッと下りれる、という点では、私のようなカメラ片手にツーリングに出かけたいタイプの方にはとってもいいバイクかもしれません。

ただし、ロングツーリングといっても高速道路には乗れないため注意が必要です。

そして、ここからはデメリットです。


メリットその5. ハンドリングがスクーターっぽくない





後述するデメリットの「ハンドリングがややもっさり」を「いい意味で捉えれば」というメリットです。

ハンドリングについては、一般的な小径スクーターとは異なり、結構落ち着いたハンドリングです。

モタードやネイキッドに近いかもしれません。

車体の軽さも相まって、ライディングの楽しさを感じられるハンドリングかと思います。


メリットその6.見た目がスタイリッシュ


好き嫌い分かれる部分ではあるかもしれませんが、ずんぐりむっくりしたイメージのスクーター界隈で、大径ホイールに細身のボディ、吊り上がったテール形状によるスタイリッシュな見た目については、私は好きです。


そして、ここからはデメリットです。


デメリットその1. シートが滑りやすい・堅い


滑りにくいとメーカーが称しているシートですが、結構滑ります。

特にブレーキング時に、前方に少し滑ります。

見た目はとてもスタイリッシュなのですが、ここは減点ポイント。

また、シートの素材がやや硬く、長時間の運転ではお尻がやや痛くなってしまうかもしれません。

☆デメリット解消方法

慣れるしかない。滑りに関しては、半年経過した今振り返ってみると、購入当初よりはましになっているような気もします。

シートの硬さは慣れか、ヘタるのを待つしかないですね。


デメリットその2. 足元が狭い


径の大きいホイールを装備している関係から、足元スペースがとても狭いです。

身長170cm以上の方が乗車した際は、明らかに足が窮屈に思えるのではないでしょうか。


また、その狭さに起因して、長距離走行中の背伸び代わりの立ち乗りなどが非常にやりにくいです。

☆デメリット解消方法

慣れるしかない。


デメリットその3. ヘッドライトが少し暗い


純正のヘッドライトは少し暗いです。

とはいえ、サングラスを掛けた状態でも夜の峠を普通に走れるので、これで(ハイビームも利用した上で)実際に問題が起きるかというと、そういうわけでもないとは思いますが。

☆デメリット解消方法

ヘッドライトを高輝度LEDに変える(ただし耐久性に問題がある製品も存在するので注意)


デメリットその4. 装備が貧弱


下記のような快適(?)装備は付いていません。

・時計

・トリップメーター

・ハザード

・USB端子やシガライターソケット

・メットインが小さく、フルフェイスはほぼ入らない

・ウインカーのカチカチ音が小さい。左右どちらにウインカーを出しているかメーターで視認できない。

メリットに書いた「車両価格が安い」の裏には、こういった「走るのに最低限必要な装備以外を切り捨てた」ところにあるかと思います。

☆デメリット解消方法


時計とUSB端子はDIYで後付けしました。

時計を付ける際は、夜の視認性を考慮してバックライト付きのものをおすすめします。

メットイン容量については、40Lクラスの大容量リアボックスを設置して解決しました。

とても快適です。

ウインカーは・・・慣れです笑


デメリットその5. ハンドリングがややもっさり


ホイール径がその要因かと思いますが、直進が安定する代わりにコーナリング時のフロントの切れ込み・セルフステアがやや弱めです。

つまり、一般的なホイール径のスクーターから比べると「アンダーステア」に感じるかもしれません。慣れですが。

ちなみに、ブレーキ性能についてはディスクブレーキであるフロントの制動力は十分です。リアはドラムブレーキの為やや効きが弱いです。

また、サスペンションについては、ブレーキングでしっかり沈んでくれ、よく動いてくれる部類だと思います。

☆デメリット解消方法

慣れるしかない。


デメリットその6. タンク容量が少ない


同クラスのスクーターは7~8L程度のタンクを備えていることが多いのですが、アドレス110のタンク容量は5.2Lです。

容量について心配が付きまとうのはロングツーリングや長距離移動の場合かと思いますが、指標としてタンク満タンで200~250km程度走れるものと考えてもらうといいかもしれません。

☆デメリット解消方法

こまめな給油を心がける。

オドメーターから走行距離を算出する。


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このように、メリット、デメリットともに枚挙に暇がないバイクです。


私個人としては日常の足+αとしてとてもいい買い物ができたと思っていますが、(装備のラグジュアリー感やハンドリング性能、快適な足元などを求める)一部の方には不評なバイクになってしまうかもしれません。


おすすめの使用用途としては、やはり10km以上の移動を頻繁に行う方の日常の足+α、という考え方がよさそうです。

しかし、何度も言いますが、アドレス110での300km以上/日のロングツーリングも楽しいですよっ!


最後に


同価格で動力性能・燃費性能に優れるアドレス125を買う方が(排気量が微量程度負けているという)後悔が少ないかもしれませんが、大差はないので、タイヤ径の違い(125は12インチでスクーターらしいクイックなハンドリング、110は14インチでネイキッドやモタードに近いハンドリング)による乗り味で決めるとよいかもしれません。

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