2022年2月7日月曜日

ド直球でいきたい悩み

写真撮影・映像制作についてありがたいことにたくさんのお問合せやご依頼を頂いています。

ワタクシとしてもお客様のご要望には精一杯応えたいですし、満足してもらいたい、という気持ちはもちろんありますが、それと同じくらいか、それより大きい感情として存在しているのが「中途半端な仕事はしたくない」ということです。

大事なのはQCDのバランス

Project Managementを学んだ、もしくはProject Management的知識が必要な業務を行っている人であればご存じかと思われるQCD。

理論物理学 素粒子・核物理物領域出身の私からすると

QCD=Quantum ChromoDynamics(量子色力学)

だったりしたわけですが(遠い昔・・・)。


今回はそっちのQCDではなく、

Quality:質

Cost:費用

Delivery:期間、納期

のQCDです。


Projectってなんなのか

上記で書いたQCDっていったいなんなのか、です。

の前に、まず「Projectとは」みたいな話から。

Projectとは、プロジェクトであり、計画である。

わけわからんですね。

簡単に言うと、ある目標を達成する為の計画そのもの、です。

プロジェクトマネジメント協会(PMBOK)のいうところの「プロジェクトとは、独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施する有期性のある業務」です。


クリエイティブ(何かを生み出す)かつ期間の定められた活動、ってことですね。


ワタシの本業で言うと、半導体素子の製品設計そのものがプロジェクトです。

副業で言うと、写真撮影業務(お客さん毎)や映像制作もプロジェクトです。


QCDとは

とっても当たり前のことなんですが、

プロジェクトってのはQualityとCostとDeliveryのバランスで成り立っています。

つまり、Quality(質)を上げたければCost(費用)やDelivery(期間)が必要になります。

分かりやすいたとえで言うと、高品質の写真(Qualityの向上)が欲しければ、高画質のカメラやレンズなどの機材が必要になりますし(Costの上昇)、高品質の写真を撮る為には計画段階から撮影・編集までしっかりと時間を掛けないといけません(Deliveryの確保)。映像制作も同じです。

納期を前倒しする場合は、人(Cost)を追加したり、質(Quality)を下げるなどの対応必要で、普通は当初からよほどのマージンを見込んでいない限りは、質もリソースも変えずに納期を前倒しする、なんて無理なわけです。


お客様が求めるQCD

基本的には、

いいものを安く早く

というのがお客様の思考です。

そりゃそうです。

我々も、s-works Tamac SL7 disc dura-ace組が20万円で即納されれば嬉しいですよね。

ただ、「モノを売る」のとは違い、写真撮影や映像制作などの「形のないモノ」というのは値付けが難しいところでもあります。

見積り段階では、ある意味「業者の技術=1日あたりの費用を買う」に近いので、お客さん側もどこまでコストを掛けられるのかの見極めが難しいところなのです。

その気持ちはよくわかります。私もs-works Tarmac SL7 disc dura-ace組が20万なら飛びつきます。

とはいえ、s-works Tarmac SL7 disc dura-ace組は即納されませんし、20万円などという破格で売ってしまえばどこかにしわ寄せがいきます(販売店、代理店、メーカーのどこかが泣きを見ます)。

いいものを安く早く、にも限度はあります。QCDのバランスをあまりにも崩し過ぎると、誰かが何かを我慢することになります。

フリーランスや小規模事業者の場合、「請負側」にそのしわ寄せが来ることが多いです。

「俺は我慢しないからお前が我慢しろ」

ですね。


はっきり言って・・・はっきり言いたい

そんな状況に置かれています。

Twitterにもボチボチ書いていますが、お客様の理想が予算に対して高すぎる案件があります。

20万円でTarmac SL7 discレベルです。

納期も予算も追いついていません。


お客様が納得するラインと、こちらが泣きを見ないラインを探りながら慎重に会話していく必要があります。

でないとフリーランスや小規模事業者には「次」がありません。


意外と制約の多いフリーランス

「フリーランスって自由でいい」

とか

「フリーランスって1人で仕事できていい」

という意見があります。

スネ雄氏も確かそんなことを言っていた気がします。


本業がメインの収入となっているので、私の場合はまだマシな方です。

「別にこの仕事取れなくても生きていける」という保険があります。

しかし、完全フリーランスはそうはいかない。その仕事取らないと死活問題になる可能性すらあります。

中には足元を見てくるお客さんもいるかもしれません(幸い私のお客さんにはいませんが)。


私の場合は、お互い気持ちよく仕事をするために、どちらかが泣きを見ないように、かつ私自身の成果を正当に評価してもらった上で、しっかり予算を割いてもらいたい、というのが本音ですし、お客様にはそう伝えています。


「もっと安くしてください」

と言うお客様もいれば

「もっと取ってください」

というお客様もいます。

後者のお客様とはとても気持ちよく仕事ができます。

が、前者のお客様に気分を悪くして邪見に扱ったりしてはいけません。


自転車屋さんがお客様から

「エスタマ SL7 disc デュラ組 20万で売って」

と言われれば、

「いや、無理」

ではなく、

「なるほど、かしこまりました。まず、どういった性能・機能をお求めでしょうか」

から入らなければいけないのです。めんどくさいけどそうなのです笑


基本的にまどろっこしいのは嫌い

ずっと理系で生きてきたのもあって、基本的にはド直球でいきたいです。

できるものはできる。できないものはできない。

ただ、個人対個人のお仕事となるとそうじゃいかんと思うわけです。

両者が納得する形を模索する。

これが本当に難しいです。


会社の仕事では悩んだことなんてほとんどなかったのですが、個人事業のここいらへんの線引きについてここ数週間ずっと考えています。


どうしたら両者納得する形でプロジェクトを完遂できるのか。


やっぱり頼ってくれるお客様には協力したい、と思うのですが「人に利用される」のが大っ嫌いなんですよね。そういう意味で警戒心がめちゃめちゃ強いのは、私のいいところでもあり悪いところでもあると思います。


あと基本的に「いい人」なんですわ。自分で言うのもなんですが。頼られると協力したくなる。

でもそれが相手の甘えに繋がることもあります。「前やってくれたやん」になることも。

そういう意味では、ビジネスはビジネスと割り切る考えも必要と思います。


難しい。

難しい。

ただの会社員なら「基本は言われたことやってりゃいいだけ」なのでこんなに悩む必要もないのですが。

難しいことを達成できた時の喜びもひとしおなので、これからも頑張ろうと思います。


とりあえず思いついたこと書きなぐりましたがこんな感じです。


すぐ消すかもしれません笑

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