2022.01.30 Sun
少し大きな規模の撮影のご依頼を頂いており、今日はその撮影。
いろんなパートの撮影があり、一番比重が大きいのが今日の撮影。
タイトルの通りです。
あんまり細かく書くとすごいことになるので簡潔に。
APS-C NEX-3からα6300まで使用。APS-C Eマウントの割と序盤からほぼ最新までって感じですね。
フルサイズに関してはα99ii(SONY Aマウント最終)からα7Rivへ移行。今α9iiも併用している感じ。
フルサイズαについてはレンズが高いのもあって長らくAマウントレンズ+マウントアダプタで運用していたのだけども、いよいよα99iiもディスコンになり、Aマウントの終焉がすぐそこに見えてきているので、ぼちぼちレンズもEマウント移行が必要かなと感じていたところ。
カメラに精通しない方には「マウント?なんのこっちゃ」だと思います。
自転車で例えると「リムブレーキとディスクブレーキの違い」のようなものです。
異なる規格に業界全体で進んでいて、旧規格であるリムブレーキは淘汰されつつある、というのが、今の一眼レフマウントに起こっています。
つまり、一眼レフマウントは淘汰され、ミラーレスマウントが一般化していく、ですね。
リムブレーキ同様に、ミラーレスカメラを開発するメーカーは一眼レフマウントの新規開発はしません(新製品は出ません)し、一眼レフマウントの保証が切れていくだけではなく、サポートもなくなっていきます(部品を作らないので修理できない)。
写真を撮る、動画を撮る、という意味で一眼レフもミラーレスもできることは基本的には同じ、という点に関しては、「リムでもディスクでも普通に走れるし」という感覚と変わりません。
ディスクブレーキがリムブレーキに対して雨天や長い下りでの制動力やコントロール性がよくなるメリットを持つ反面、整備性や価格・重量面でデメリットを持っています。
それと同様に、ミラーレスマウントも一眼レフマウントに対してオートフォーカス性能や動画機能でのメリットがある反面でバッテリ持ちや一部機種でのEVFの性能にデメリットがあります。
つまり、メリットデメリットを差し引くと極端な状況を除いて全体的にディスクブレーキが有利なのと同様に、大概の状況においてミラーレスマウントが有利な感じです。
で。
SONYに関してはAマウントレンズをマウントアダプタを介してEマウントボディで使用する場合、動画でのAFができません。
レンズのEマウント移行を進めたい理由はここにあります。
そんなわけで本記事に繋がります。
もともとはSONYの24-70/2.8の新型を待っていたのですが、現行でも希望小売価格が30万円近くであることを考えると、新型も価格据え置きもしくは昨今の半導体不足を加味して価格上昇があると考えています。
これ、SIGMAの24-70/2.8にすると10万で済むんですわ。
で、SONY 24-70/2.8を買う予算でSIGMA 24-70/2.8に加えて14-24/2.8も変えて更にお釣りが来るんですわ。
いやあー、悩みました。
正直「純正である」という満足感・所有感って大きいんですよね。
これまでもAマウントレンズですが広角である16-35/2.8と24-70/2.8はSONY Zeissを使ってきたこともあり、やはりサードパーティレンズにはかなり抵抗がありました。
Aマウントで使っていたSIGMA 24-70/2.8の発色・コントラスト・解像すべてが気に入らなかった、というのもあります。
が、2020年に発売されたSIGMA 24-70/2.8 For E-mountについては悪い話が一切ない。マジで純正キラーと言われるレベルです。
加えて純正の24-70/2.8に関してはボケがあまりキレイではなかったり、その割に解像もちょっと低かったり、デカくて重かったりで、「これを買う理由って・・・純正である、って理由だけじゃない?」という疑問もありました。
また、現状SIGMAが展開しているミラーレス用レンズはLeica-Panasonic-SIGMAのL-mountとSONY E-mountのみ。
NikonやCanon向けにはレンズ作ってないんですよ。ミラーレスに関しては。
ある意味ここもSONY機の利点でありまして。TAMRONやSIGMAなどのサードパーティ製レンズを使えるって点で。
しかも「純正キラーであり神玉」と名高い24-70/2.8が純正の1/3の価格で手に入るのであれば、
「純正の満足感と所有感を捨ててコスパと写りを取る」
ということができるなあ、と。
そんなわけでSIGMA 14-24/2.8と24-70/2.8を購入したわけです。
ブラックベースに白文字。変なラインとか一切なし。
昔は金色のラインがあって、あれを「金帯」と崇拝する人はいましたが、正直「安かろう悪かろうをデザインでごまかしてるだけ」と思ってました。
Artラインを作り始めてからですかね。明確に写りがよくなりました。
今回の2本もArtラインです。写り重視の2本です。
正式名称は
SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN Art
24-70/2.8の評判は聞いていたのですが、14-24についてはプアマンズ純正、というイメージでしかありませんでした。
ところがどうして。
ものすごく解像するレンズですわこれ。
サードパーティ製レンズで気になるのはAF性能と連写性能。
AF性能については「爆速」ではないです。音もなくスッと合焦します。
連写性能についても、α9ii(とたぶんα1も)で使わない限りは気にしなくていいんじゃないかな、と思います。
AF追従20コマ/秒がMaxのα9iiで連写性能チェックしてみたところ、AF非追従なら20コマ/秒出ていますが、AF追従させると15コマ/秒程度に留まりました。
ここはレンズとのやりとりをしながらの制御になるので、サードパーティレンズは仕方ないのかな、と思います(もしかするとメーカーが制限してるのかもですが)。
正式名称は
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN Art
こっちがもっとやばいですわ。
解像・色ノリ・コントラスト・ボケ、どれをとっても描写はピカイチ。
上記の写真なんて、ぶっちゃけちょっとぶれてるんですよ。シャッタ速度遅すぎて。でもこの解像感・コントラスト・色ノリから得られる臨場感。
点光源もめっちゃキレイにボケます。
なんなんすか。連邦のモビルスーツは化け物か。
ちなみにAFはこちらもそこそこ速い。爆速かというと微妙ですが、この速さで困る人いないんじゃないかな。
連写についても14-24と全く同じで、α9ii AF追従で15コマ/秒までしか出てません。
ま、20コマ/秒も15コマ/秒も大差ない、といえば大差ない。
どちらのレンズにも言えることで、純正レンズとはズームリングの回転方向が逆なので、とっさの操作でミスりそうではありますが、そこは慣れかなと。
SIGMA 24-70/2.8は純正ほどではないにしてもかなりデカくて重いのでちょっと心配だったのですが、普通にα7Rivとの組み合わせでジンバルに乗りましたし、ジンバル使えました。
もちろんAマウントレンズ+マウントアダプタではできなかった動画AFも可能。
これで動画と静止画両方撮らないといけない現場では、α7Rivもしくはα9iiのみ持っていけばいい、ってことに。
さあ、これからも楽しくなりそうだ。
まずは星景写真を撮りたいところ。